娘が東京交響楽団のこども定期演奏会にこども奏者として出演させていただきました。


いや。もう…言葉にならないくらい感動しました。
プロの楽団の中で、メンバーの1人として手加減なく演奏に参加させてもらえたこと。
そして堂々とサントリーホールのステージに立つ娘を心から尊敬しました。
そして、こんな貴重な経験をさせていただけたことが、ただただ有り難く。

本人も初めてのオーケストラ体験に心を打たれたようでした。
きっとこれから挫けた時も、この体験を思い出せば前を向けるんじゃないかな。
そのくらい大きいものを彼女に残してくれたのではないかと思います。

オーディションがあったのが8月。
首席奏者の先生のレッスン1回、そして2回の全体合奏練習を経て本番を迎えました。
私は全てに付き添いましたが、これが本当に勉強になったというか。

とにかくビックリしたのが、選ばれたこども達のレベルの高さ。

合奏練習の時、マエストロの原田慶太楼さんがこどもたちにこんな質問をしました。
「ここの音楽はどうして悲しく聞こえるんだろう?」
みんな悩んでいましたが、1人の子が答えました。「悲しいイメージをみんなで持って演奏しているから」

その答えを受けて「そしたら真逆なことをやってみよう。とてもハッピーなことを考えて。色で言ったらピンク。」と提案したマエストロ。
その音はガラリと変わって、本当に軽やかで明るいサウンド。

それを確認した上で、さらに悲痛なイメージを共有することで表現に深さを与えていました。

こども奏者とはいえ、イメージや指示を的確に捉えてすぐに演奏に反映させる能力を皆が持っているのです。もう鳥肌が立つほど感動しました。

しかしステージを降りれば普通のこども。
楽屋ではお菓子を食べたり、おしゃべりしたり。
ひとり練習を始めたら、それにもうひとり加わり…と、どんどん増えて気付くと楽屋でこども合奏になっていたり。
この子たち、なんて素敵なんだろう!!
親の方が学びました。


楽器の練習って、本当に時間はかかるし、面倒なことばかり。
完全にいまの時代のニーズと逆行していると思います。
でも、でも、こんなに豊かなものってなかなか無いのではないでしょうか。
音楽は聴くのも素晴らしいけど、演奏できたらもっと素晴らしい。
今回はこどもたちにシンプルにそのことを教えてもらった気がします。

東京交響楽団の皆様にも、そして娘にも、感謝の1日でした。

バイオリンのお友達からいただいた白鳥!娘の宝物になりました。
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