このシーズン、楽器購入される方が多いですね。
2週続けて選定作業で楽器屋さんに入り浸っております。

今は皆さん高級志向だそうで。
初心者でも20~30万台の楽器が売れ筋だそうです。すごいなぁ。

(↑本日もコーチをしている吹奏楽部の新入部員の為に管体銀製モデル30万台の楽器を2本選定中。)

私なんてヤマハの入門モデル6万円でスタートだったけど。
この楽器、吹きやすくて最初の1本としては悪くないんだけどねぇ。

もちろん、今も当時より進化した形で販売されています。(昨年国産からインドネシア製に変わりましたが、別に大差ないです。)

てことで、初めての一本からそこそこクラスの楽器を買われる方へ。
楽器の仕様を是非とも検討してください。
そもそも仕様が色々あることすら知らずに買ってる方、多いのではないでしょうか??

私は
・オフセットリングキー
・Eメカニズムつき

をお勧めしています。

初めての方にはカバードキーを勧める店員さん、多いと思うのですが…

気付いたら悪くなってるのが指の形なんだなー。
指の形が悪いと吹けない…いや、上手く置かないと吹けないのがリングキーです。

左:カバードキー

右:リングキー(指を置くキーに穴が空いている)

リングキーの人に指の形を直せと指摘することは経験上あまり無いです。
変な癖は出来る限り付けたくない。
取るの大変だから。

ただ、指が細い方やご年配の方で手指が固くなってきている方は無理せずカバードの方がいいと思います。
時々リングキーの楽器に詰め物をしてカバード仕様にして吹いている方が居ますが、そもそもリングキーとカバードの楽器の設計が違いますからピッチに影響します。
一部分ならまだしも、全部詰め物はどうかと。
頑張って取っていきましょう。

リングキーの方が音抜けがいい、とか云々は正直なところ私は分かりません。

カーテン審査したら私は分からない自信があります(笑)
現代奏法に長けている、とかもよく言われますが、「まぁ便利なときもある」という程度でしょうか。
そもそも特殊奏法の出てくる現代曲、そこまでガンガンやる機会もないでしょうし。。。
私の場合は、指の形の為に勧めている、単純にただそれだけです。

リングキーはインラインが一般的ですが、オフセットの方が左手薬指は無理がないように思います。

お勧めです。

(上記の写真でいうと、左がオフセット、右がインライン。上から4つめのキーの並びがインラインは真っ直ぐなのに対して、オフセットは右手にはみ出ているのがお分かりでしょうか?)
この4つめのキーは左手薬指を置くキーです。薬指ってただでさえ動き悪いじゃん?

指を置いた時の距離感も結構あるし。

ソとラのトリルなんて絶対こっちの方がやり易い気がするけど。

私は2本目の楽器以降ずっとインラインですが、今の楽器にするとき大いに悩みました。
不具合があったときや、仕事の類いによっては前のシルバーの楽器も吹くかも、と思い、慣れの面でまたインラインにしてしまいましたが、オフセットにすればよかった…と今更ながら若干後悔しています。
買い換える気も、お金も全くないので、死ぬまでインラインと付き合う運命です(笑)

Eメカニズムはフルート特有の3オクターブ目の「ミ」の出しづらさを解消してくれるメカですね。
メーカーに寄っては標準装備のところもあればオプションで値段が数万円変わるものもあります。
私個人の意見としては数万かけても付いてた方がいいと思います。

ただの棒一本ですが、効果は絶大。しなくていい苦労はしない方がいい(笑)
ベルリンフィルのパユ様も、付いてない楽器には後付けをお勧めするほど、Eメカはあった方がいいと言っていました。

そして頭部管の種類が選べるメーカーなら、是非試してみた方がいいと思います。

何も疑問を持たずに標準装備で買ってしまうのはもったいない。
頭を変えるだけで全く違う楽器に生まれ変わったりしますから。

ということで、せっかく仕様が選べる高いモデルを買うのであれば、目の前にある「それ」を買わずに、よく考えてから購入されることをお勧めします。

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